クロコダイル革(ワニ革)の製品を買いたいけど、どんな特徴があるか分からない。
他の革と比べての違いは?お手入れは面倒?製品によって価格が大きく異なるのはなぜ?
このページでは、そんなクロコダイル革の特徴を種類ごとにまとめてみました。製品購入の際に役立てて頂ければ幸いです。
ワニ革は大きく4種類に分かれる
私たちが一般的に「クロコダイル革」と呼んでいるものはワニ革の一種で、ワニ革は大きく分けて次の4つに分類されます。
・アリゲーター
・カイマンワニ
・型押し
クロコダイル革の特徴
クロコダイル革は「革の宝石」とも呼ばれているように、ワニ革の中でも最も高級な素材です。有名ブランドもクロコダイル革の製品を扱っており、中には100万円以上するものも見られます。
クロコダイル革は、四角模様の「竹腑」と丸模様の「丸腑」といった独特なウロコ模様と立体感のある凹凸が特徴的で、非常に美しく、高級感の感じられる雰囲気を持っています。
耐久性は牛革と比べて10倍以上にもなるため、日常のお手入れを欠かさず大事に使えばかなりの長期間使用することができるでしょう。
ただし、クロコダイル革は「水濡れに弱い」という特徴をもつため、雨の日などに外に持ち出す場合は細心の注意が必要です。
また、お尻のポケットに入れるなども、汗を吸ってしまったり、型崩れが起こったりする原因になるのでおすすめできません。
実は、クロコダイル革はさらに4つの種類に分けることができ、種類ごとにその模様が異なることで知られています。
スモールクロコダイル(イリエワニ)
スモールクロコは、クロコダイル革の中でも最も高級な素材です。
正式学名は「ポロサス」で、エルメスのバーキンやケリーなど高級バックに使用されることが多いです。
この革は、細かい長方形のウロコが美しく並んでいるのが特徴です。
ラージクロコダイル(ニューギニアワニ)
ラージクロコは、日本で販売されているクロコダイル革製品に最も多く使用されている素材です。
スモールクロコよりもウロコが大きいのが特徴で、スモールクロコには劣りますが、こちらも高級素材として高額取引されています。
ナイルクロコダイル
スモールクロコ、ラージクロコと同様に、高級素材として使われるナイルクロコ。
ナイルクロコはラージクロコとスモールクロコの中間くらいの大きさのウロコを持ち、「竹腑」と「丸腑」の大きさがあまり変わらないため、境界線がわかりにくいのが特徴です。
シャムワニ
シャムワニは、タイで100%養殖として飼われているワニからとった素材です。
以前は1つの池で複数のワニを飼育していたため、互いのワニが傷つけあってしまい低品質なウロコしかとれなかったのですが、最近では1つの池で1匹のワニを飼うようになったため、品質が向上すると同時に人気のある革として徐々に輸出量も増えていっています。
アリゲーター革の特徴
アリゲーターはミシシッピーワニとも呼ばれており、クロコダイルとよく似ていますが、種類は全く異なります。高級度で言えばクロコダイルには敵いませんが、比較的安い価格で取引されているのが特徴です。
クロコダイル革とアリゲーター革を見抜くポイントの一つは、「竹腑」や「丸腑」の「穿孔(小さい穴)」の有無です。
クロコダイルには「穿孔」がありますが、アリゲーターの腹部分にはありません。
ただし、この穿孔は加工過程で非常に見ずらくなったり、アリゲーターの顎部分には穿孔があるなど、パッと見で見分けるのはなかなか難しいので、「表記を確認する」もしくは「直接店員に聞く」のが最も確実な見分け方です。
カイマンワニ革の特徴
カイマンワニもアリゲーター同様にクロコダイルとは全く異なるワニで、比較的リーズブルな価格で販売されています。
クロコダイルと比べてお腹側の革表面がゴツゴツとしており、「竹腑」や「丸腑」の中にはハッキリと石のようなものが見られます。
カイマンは高級というよりは「ワイルドな雰囲気」が出るため、バイカー用品などに使われることが多くなっています。
カイマン革もクロコダイル同様にワニ革のため決して悪いわけではないのですが、現在は供給過多になっており価値はそれほど髙いとは言えません。
ただやはり値段がリーズナブルなので、手ごろな価格のワニ革製品を持ちたいという方にはおすすめです。
型押しの特徴
最後は、型押しです。
これはもはやワニ革ではなく、牛革(カーフ)にクロコダイルの模様を付けたものです。
人工的にクロコダイルの模様を付けることで生産コストが下がるため、非常に安価な価格で販売されていますが、やはり本物のワニ革と比べると雰囲気が全く異なります。
型押しとクロコダイルを見分けるポイントとしては、
・クロコダイルにはうろこに穿孔がある
以上の2つです。
こちらも見分けがあまりつかない場合は、表記を確認したり、店員に直接聞いたりするのがいいでしょう。
型押しはクロコダイル革ではないため価値は高くないですが、非常に安い値段で購入できるので、手ごろな値段で雰囲気を味わいたいという人にはおすすめです。
クロコダイル革は手入れがとても大切
一般的にクロコダイル革と呼ばれるものは、
・アリゲーター
・カイマンワニ
の3種類ですが、いずれも長い期間使い続けたい場合は日ごろのお手入れは欠かせません。
クロコダイル革は牛革などとは性質が異なり、独自のお手入れ方法があるので、詳しくは「クロコダイル財布の耐久性はどうなの?お手入れ方法もご紹介」を参考にしてみてください。
信頼できるクロコダイル製品を扱うブランドは?
クロコダイル製品は値段的に決して安いものではないため、どんな製品を買うかよりも、「どこで買うか」が非常に重要になってきます。
クロコダイル財布やバッグを購入するなら、やはり老舗の池田工芸は外せないでしょう。
池田工芸は創業70年のクロコダイル専門メーカーで、国内最大級の自社工場を持っていることでも知られています。
クロコダイル革加工のスペシャリストが揃っており、どの製品も完璧な仕上がりとなっているため、池田工芸はヴィトンのような絶対的なブランド価値があります。
もちろん価格も製品価値に見合うような値段に設定されていますが、池田工芸で購入して満足できないというケースはほとんど見られないので、迷ったら池田工芸で購入してみることをおすすめします。
老舗クロコダイル専門店【池田工芸】